
・フィナンシェのバターって、どんな種類を使っているの?
・なぜフィナンシェには焦がしバターを使うの?
・発酵バターってよく聞くけど、普通のバターとどう違うの?
・バターの種類によって、味がどう変わるのか知りたい
・家でフィナンシェを作る時、どのバターを選べばいいか分からない
今回はこういったお悩みにお答えします!
✅ 本記事の内容



フィナンシェの材料である
「バター」について
解説します!
- フィナンシェの命「焦がしバター」とは?
- フィナンシェに使うべきバターはどれ?種類別特徴と風味
- 【プロが解説】バターの選び方と使い分けのポイント
✅ 本記事のまとめ
- フィナンシェの命は、ナッツのような香りの焦がしバター(ブールノワゼット)
- 発酵バターは豊かな香りとコクを、無塩バターは素材本来の風味を、有塩バターは意外なアクセントをもたらす
- 目的に合わせてバターを使い分けることで、フィナンシェの味わいは無限に広がる
✅ 本記事の信頼性



“フィナンシェ”を発信する
専門家 兼 ライター
- 実食済フィナンシェは1,400種類以上!
- 世界44ヵ国70都市・日本41都道府県で食を味わった経験
- フジテレビ『ノンストップ!沼から来た。』にフィナンシェマニアとして出演!
本記事ではフィナンシェの材料である「バター」についてお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてください!
目次
フィナンシェの命「焦がしバター」とは?


ノワ・ドゥ・ブール「焼きたてフィナンシェ」
フィナンシェの最も重要な個性は、独特の芳醇な香りとコクです。
この美味しさの秘密を握っているのが、焦がしバター、フランス語で「ブールノワゼット(Beurre noisette)」と呼ばれるものです。
- ブールノワゼット
- バターを火にかけて溶かし、水分を飛ばしながら加熱していくと、タンパク質が黄金色に焦げて、ナッツのような香ばしい香りが立ち上り、この状態になったバターを指す
- 香ばしさとコクの秘密
- ブールノワゼットは、フィナンシェに欠かせないアーモンドパウダーの香りと見事に調和する。この香ばしさと奥深いコクが、フィナンシェを一口食べたときに広がる、忘れられない美味しさを生み出している
- 手間をかける価値
- ただバターを溶かすだけでなく、焦がす工程には熟練の技術が必要で、焦がしすぎると苦味が出てしまい、足りないと風味が弱くなる。この繊細な工程を経るからこそ、フィナンシェは特別な焼き菓子となる
フィナンシェに使うべきバターはどれ?種類別特徴と風味


フィナンシェの風味は、どのバターを使うかで大きく変わります。
ここでは、主に使われる3種類のバターの特徴と、それがフィナンシェにどう影響するかを解説します。
発酵バター:奥深いコクと香りの秘密
- 乳酸菌を加えて発酵させたクリームから作られるバター。特有のヨーグルトのような芳醇な香りと、奥深いコク、ほんのりとした酸味が特徴
- 発酵バターを焦がすことで、通常のバターにはないフルーティーな香りと深みが生まれる。これにより、フィナンシェ全体の風味が格段に豊かになり、プロのパティシエも好んで使い、高級なフィナンシェの多くは、発酵バターが使われていることが多い
- 代表的なブランド
- エシレ(Echire): フランス産の高級発酵バター。芳醇な香りと、なめらかな口溶けが特徴
- よつ葉発酵バター: 北海道産の乳原料を使った、まろやかでクセの少ない風味
- カルピス特撰バター: カルピスを作る工程でできるクリームから作られる、さわやかな風味が魅力
- 発酵バターを使用しているフィナンシェブランド
無塩バター:繊細な味わいの土台
- 塩分を加えていない、最もポピュラーなバター。素材そのものの風味を活かしたいお菓子作りで広く使われる
- クセがなく、アーモンドや焦がしバターの風味を純粋に楽しみたい場合に適している。また、自分で塩加減を調整できるため、オリジナルの味を追求したい人にもおすすめ。
- 代表的なブランド
- 雪印北海道バター(食塩不使用): スーパーでも手に入りやすい、定番の無塩バター
- よつ葉バター(食塩不使用): 北海道産の生乳を使った、風味の良い無塩バター
- 明治北海道バター(食塩不使用): 豊かなコクと風味が特徴で、お菓子作りに広く使われている
有塩バター:奥深いコクと香りの秘密
- 塩分が含まれているバター。料理に使われることが多いが、お菓子作りでもアクセントとして使われることがある
- 基本的に無塩バターが使われるが、あえて有塩バターを使うことで、甘さの中にほんのりとした塩気が加わる。これがフィナンシェの風味を引き締め、奥行きのある味わいを生み出すこともある。ただし、塩加減が強すぎるとバランスを崩すため、注意が必要。
- 代表的なブランド
- エシレ(Echire): 有塩タイプも人気で、パンに塗って楽しむのはもちろん、フィナンシェに使えば上品な塩味がアクセントになる
- よつ葉バター(加塩): 普段使いに最適な、クセのないバランスの取れた有塩バター
- グランフェルマージュ: フランス産のグラスフェッドバター。有塩タイプは、海塩の粒が入り、より味わい深い風味を楽しめる
【プロが解説】バターの選び方と使い分けのポイント


フィナンシェ専門家として、私が皆さんに伝えたいのは、バター選びのポイントです。
- 味わいを重視するなら「発酵バター」
- 香り高く、リッチな風味を求めるなら、迷わず発酵バターを選ぶ。フランス産や北海道産など、産地によっても風味が異なるので、色々試してみるのも楽しい
- シンプルに楽しむなら「無塩バター」
- フィナンシェ本来の香ばしさを楽しみたいなら、無塩バターで十分美味しく作れる。初めて作る場合や、手軽に作りたい時にもおすすめ
- ブランドの個性を楽しむ
- 有名パティスリーやブランドのフィナンシェは、特定の高級バターを使っていることが多い
- パッケージの裏面やWebサイトで使っているバターの種類を調べてみるのも面白い
- エシレバターやイズニーバターなど、高級なバターを使ったフィナンシェは、贈り物にも最適
まとめ:バターを極めて、ワンランク上のフィナンシェを!
いかがでしたか?フィナンシェの美味しさの秘密は、バターの種類と使い方にあることがお分かりいただけたでしょうか。
- フィナンシェの命は、ナッツのような香りの焦がしバター(ブールノワゼット)
- 発酵バターは豊かな香りとコクを、無塩バターは素材本来の風味を、有塩バターは意外なアクセントをもたらす
- 目的に合わせてバターを使い分けることで、フィナンシェの味わいは無限に広がる
この知識を参考に、お気に入りのフィナンシェを見つけたり、自分で作ったりして、フィナンシェの世界をさらに楽しんでくださいね。





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